おはようございます!
営業の澤野です。
生コンとひび割れは切っても切れない関係ですが、
出来れば発生させたくないものです。
では、その為にはどうすれば良いのか?
設計上や材料、施工方法など、対策が必要です。
2. 設計上の低減方法とは
2-1. 誘発目地の採用
- 構造計算とは直接関係のない理由で入れる目地
下端が拘束され外部拘束が卓越するような壁部材等においては、
あらかじめひび割れ誘発目地を設置することで、
ひび割れを特定した場所に直線に誘発し補修を行いやすいように対処しておくことは、
耐久性や見た目の観点からも有効な対策の一つである。
3. コンクリート材料による低減あれこれ
3-1. 単位水量
単位水量を減らす事で乾燥収縮量は小さくなります。
また水セメント比が一定の条件であれば単位水量を減らす事で単位セメント量を減らす事ができます。単位セメント量が
減ることで温度上昇量が低減されるので温度変化量が低減されます。
3-2. 骨材選定
収縮を抑制するためには、骨材自体の吸水率が小さいものを使用することが重量である。
特に石灰石骨材の吸水率や収縮量は非常に小さく、乾燥収縮ひび割れの抑制効果も高い。
3-3. 混和剤の使用
温度ひび割れを抑制するためには、単位水量低減効果のある混和剤を使用すると効果がある。
高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤は単位水量の低減に加え、単位セメント量の低減効果も
有しているため、これらの混和剤の使用は、温度ひび割れ抑制に有効である。
3-4. セメントの選定
温度変化量を低減する効果的な方法で発熱量の小さいセメントの使用。中庸熱ポルトランドセメント、
低熱ポルトランドセメントなどがあります。
4. コンクリートの施工方法による低減方法
4-1. コールドジョイントの防止対策
- 2層以上に分けて打込む場合、許容打重ね時間間隔は、外気温が25℃を超える場合で2.0時間
- 25℃以下の場合で2.5時間を標準とする。
- バイブレーターを下層に10cm程度挿入し、上下層が一体となるように締め固める。
4-2. 支保工の沈下や型枠のはらみに伴うコンクリートの沈下ひび割れへの対策
- 型枠・支保工の強度、剛性は構造計算によって確認する。
- 打込み前、計画通りの構造であるか必ずチェックする。
4-3. コールドジョイントやコンクリートの充填不良への対策
重ね継手、鉄筋交差部、部材端部など同一箇所において、3本以上の鉄筋が重なる場合は詳細寸法図を作成し鉄筋過密
部を考慮して、必要に応じ鉄筋ピッチ、部材断面の変更を行い集中箇所の分散を行い過密配筋防止策を取るのと良い。
4-4. 急激な乾燥によるひび割れや初期凍害の防止への対策
- 打込み直後から、コンクリート表面に日光や風が直接当たらないようにシート等で覆う。
- 初期凍害を防止できる強度が得られるまでコンクリート温度を5℃以上に保ち、その後急冷しないように2日間は0℃以上に保つようにする。
4-5. タンピング(沈みひび割れ対策)等
- 内部鋼材(鉄筋)等が沈下を拘束する箇所は沈下終了後に再度締め固めを行う。
- 断面寸法に急変部がある場合は、断面の変わる場所でいったん打ち止め、沈下を落ち着かせる。とくに高さのある壁や柱では、急速な打込みをしない。
以上、色々と考慮すべきことがあります。
現場の状況に応じて、どのように対策をするかが大切になってきます。